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機械に取付けている銘板
今回は弊社サービス課長が埼玉県上尾市にあるゴム会社様へ出張修理に行かせていただきました。
「機械駆動部のVベルトがちぎれそうだ」というお問合せ。
1984年製の機械はPL法施工前であり、内部が見えるため、Vベルトの異常に気づかれたようです。
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ちぎれそうになっているVベルト
写真をご覧ください。確かにVベルトがほころびているのがわかります。
なぜベルトがちぎれそうになったのか、原因を調査します。
最大厚12mmのCRゴムやEPDMゴム(ゴム硬度70)を切断されていることがわかりました。
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お客様が切断しているゴム
新品の刃先であれば問題なく切れるのですが、長年のご愛用によって刃先がつぶれてしまい、切断時に想定以上の圧力がかかっていたことが判明しました。
切断駆動部に負荷がかかった結果、駆動部のVベルトが断続的に空転するような現象が起こり、ベルトが摩耗してしまったことが推察されます。
まずはVベルトを交換します。
左の小さな穴(サービスホール)からVベルトを抜きます。
- ベルト交換前
- ベルト交換後
そして新品ベルトを取り付けた写真が右側です。
駆動部が様変わりしましたね。
念のため、交換用のVベルトもつけております。
こうしておくことで、次の交換時に修理時間を大幅短縮できます。
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配線変更前
作業中に気づいたのですが、駆動部と電源コードが接していました。これは危ない。
コードが駆動でこすれて万が一、電源コードがやぶれた場合ショートする恐れがありました。
最悪感電してしまう可能性もあります。
お客様が設置されたコードでしたので、事情を説明し、配線方向を変えます。
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配線変更後
これで安心ですね。
最後にお客様の切断材料(ゴム)を切断し、動作に問題ないことを確認して出張完了といたしました。
今日のポイント
1. ベルトの摩耗は、材料負荷が大きいとき、つまり刃先がつぶれてしまうと起こりやすくなる
交換刃の販売や再研磨も承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
2. 駆動部近くにコードを這わせない
こすれてコード被覆が剥がれてしまうと最悪ショートの原因になります。
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writer:荻野真也