2021年2月某日

機械に取り付けている銘板

本日は弊社サービス課長が群馬県にあるゴム会社様に出張修理に行かせていただきました。

「モータから異音が出て上手く切れない」という内容でした。

機械は1991年製。30歳です。

どこかで聞いたことのある内容ですね。

そうです。以前お話した千葉県の内容とほとんど同じような予感がします。

機械カバーを開けると、以前と似たような音が。

やはり今回も30年という長い歳月で強いトルクがかかっていたようですね。

交換前モータ

長年出張修理をしていても、モータ交換をするのは1~2年に1度程度ですので、今回はこのレアケースが立て続けに起きていることになります。

刃合わせをお客様が行っている場合、上下刃を近づけすぎてしまうと切断時に過剰な力がかかり、モータへの負荷が大きくなることがあります。

近隣であれば出張費もさほどかかりませんので、お気軽にお呼びいただくと長く安全に機械をご利用いただけます。

モータ交換時、古い機械のため現行のギヤードモータとは異なる会社のモータが取り付けられていました。

モータベース

そこで、用意したモータベースを使います。

これで現行式モータに問題なく取り付けることができます。

と思っていた矢先、トラブル発生です。

モータ軸に取り付いているVプーリが経年錆びなどで固着してしまい、抜けない…!

お客様のガスバーナをお借りし、Vプーリを温め熱膨張により穴径を広げ、何とか抜き取ることができました。危ない危ない。

交換後モータ

新型ギヤードモータはやはりスタイリッシュでいいですね。

音も静かになり、お客様にも喜んでいただけました。

最後に刃合わせ調整です。

ダイヤルゲージを用いた刃合わせにより、より簡単な刃合わせをご提案しております。

刃合わせ調整前後 を見ていただくと、調整前は中央部のゴムの切れが悪く、材料が素直に落ちていかないことがわかります。

調整後は切断されたゴムがすんなり滑っていきますね。

最後までお読みいただいた皆様に、ギヤードモータの分解動画を公開いたします。

中央のはすば歯車に対し、右のはすば歯車の歯が破壊され、ガリガリと音を立てているのがわかります。

本来のはすば歯車は、歯すじをねじらせた歯車のため、歯のかみ合い率が向上し、なめらかで静粛性の高い動力伝達が得られるのが特徴です。

強いトルクがかかってしまうと、経年劣化(30年間)によりこのような現象が起きます。

今日のポイント

1.30年以上利用した機械で異音がする場合、ギヤードモータのギヤ破壊が考えられる

  対処法はギヤ交換のみとなります。すぐに弊社 荻野精機をお呼びください。

2.刃合わせをしっかり行わないと、機械に大きな力がかかってしまうことがある

  モータなど他の部品に負荷がかかり、全体の寿命が短くなる恐れもあります。

  現在はダイヤルゲージで従来よりも正確で簡単に合わせる方法を採用しておりますので、

  まずは切断機のプロ集団である弊社に刃合わせをお気軽にお申し付けください。

  ご想像よりもお求めやすい価格で刃合わせ出張を行っております。

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writer:荻野真也